症例報告:10分以上座っていると首の痛み・気分が悪くなる
2023.06.08
30代後半 男性
【症状】
1年ほど前から椅子に座り背もたれにもたれる状態が10分以上続くと首の辛さ、気持ち悪くなるなどの症状がある。
車の運転もつらく、助手席に座っていることもつらい。
電車通勤の際に立っている時は大丈夫。
病院を受診するが原因は分からない。
【施術】
首の辛さ、気持ち悪くなるなどの症状は首の問題や頭部の血流に問題があると考える。
胸鎖乳突筋が緊張しすぎると頭部への血流が悪くなる可能性が高い。
座るときに頭部が前に出てしまうと胸鎖乳突筋が疲れやすい。
実際に検査してみると首の可動域は減少していて、触診により胸鎖乳突筋の強い緊張も見られた。
背中が丸く猫背姿勢になっているので胸椎の可動域減少も見られる。
肩甲骨、胸椎の可動域を改善させて、胸鎖乳突筋を緩める調整を行った。
【コメント】
この患者さんは肩まで伸びるロングヘアで基本的に髪を後ろで束ねていることが多いとのことです。(来店時もこの髪型)
後ろで髪を束ねた状態で車のシートに座ると無意識に髪がシートに当たらないように頭を前に出してしまう人が多いです。
そして、この患者さんの座り方にも問題がありました。
問診中座っているときに一度もかかとが床につくことが無くて、常に膝を折り曲げてつま先がちょっと床に触れているくらいの状態でした。この座り方では、重心が後ろにかかりすぎて確実に猫背になります。
運転時の髪型や、座るときの重心のかけ方についてアドバイスして初回の施術を終えました。
先日2度目の施術の際に「調子どうでしたか?」と聞いてみると10分15分であれば全く問題ないとのことでかなり調子が良いと喜んでいただけました。
この患者さんは、座ることがつらくて、車に乗らなければならない状況に強い不安感を感じていて、さらにもともとの趣味もできない状況でした。今後は運転も問題なくできて、趣味も楽しめるようになってくれると嬉しいなと思います。
自分自身の行動により常に首に負担をかけている事に気づけなかったことが最大の原因でした。