症例報告:長年続く、動けないほどではない慢性的腰痛
2022.06.22
50代男性
【症状】
内装工事関係のお仕事をされている患者様。
作業中などはそこまで痛みなどを感じていないが、休憩後立ち上がろうとしたときに腰痛を感じる。
家でリラックスしている時間などに腰の重だるさ、違和感を感じている。
腰の重さや鈍痛は長年にわたり悩まされている。
【施術】
腰の可動域テストを行う。
腰を反らす動作(伸展動作)が動きにくく痛みも感じる。
前に曲げる動作(屈曲動作)では痛みはない。
股関節の可動域テストも行う。
足を内側に動かす(内展動作)が動きにくい。
足を深く曲げる(屈曲動作)が動きにくい。
股関節の動きを改善させる施術を施した。(大腿筋膜張筋・張腰筋・殿筋郡)
股関節の動きが改善し、腰の伸展動作での痛みもかなり軽減していた(10→2)
※画像の青い部分が腸腰筋。腰の筋肉だがお腹部分にある。
【コメント】
このタイプの腰痛は最も多いパターンだと思っています。
特に、「立ち上がる時に痛い」と感じている方が多いですが、立ち上がるという動作は腰の動作ではありません。
股関節を曲げている状態から伸ばすという動作です。(伸展動作)
つまり股関節を曲げている状態から伸ばすときにうまく股関節が稼働していないのでその分腰に負担がかかり、しまいには痛みが出ているという状態です。
例えるなら、3人チームで仕事をしていて、2人が仕事をさぼっている状態なのに仕事を終わらせなければならない状態のような感じです。さぼっている人の分まで仕事をしなければならないのはしんどいですよね。
股関節をしっかりと動かせる状態になれば腰にかかる負担が減り、症状も緩和すると考えます。
腰痛の場合、本当の原因はどこにあるのか?
見極める事が大切です。