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症例報告:交通事故後に続く腕のしびれ

2022.06.15

50代男性。

【症状】

2年前横断歩道を歩いているときに右折しようとしてくる車に追突され、倒れた際に左肘を強打。

幸い骨折などの大けがはしなかったものの、その後は腕~小指にかけてしびれが続く状態になってしまった。

整形外科では肘の部分(肘部管)での神経の損傷が見られるとのことで、痛み止めの薬などを処方された。

2年経過した現在もしびれの症状はほぼ変わらずに常にしびれがある状態である。

 

【施術】

2年経過して症状が変わっていないという点に疑問を感じる。

他の原因もないか詳しく検査を行う。

まず肩関節の可動域テストを行った。

本来180度動くべきところが、45度程度しか動いていない。

しびれが出ている箇所から尺骨神経の絞扼による症状である可能性が高い。

小胸筋テスト、斜角筋テストを行うとしびれが強くなる傾向がみられる。

 

肩関節の可動域を回復させるため肩甲骨周囲の筋肉の調整を行った。(大円筋・肩甲下筋・小胸筋・前鋸筋など)

施術後肩関節の可動域は180度まで回復。

小胸筋テスト、斜角筋テストでも陰性。

 

【コメント】

2年前の事故により当時は肘の部分で神経の損傷があったのではないかと思いますが、2年経過しても神経損傷が治らないという事はないんじゃないかなと思いました。

神経損傷は治っているけどほかの原因でしびれが今も続いているのではないかと思いました。

患者様の姿勢の悪さや普段の行動に原因があるのではないかと考えています。

施術を行いながらいろいろと話しを聞いていると、本を読むことが趣味で、

ソファに座った状態で左手に本を持ち首は下を向いた状態で1時間以上その状態が続くこともあるとのこと。

そして、本を読んでいるときにしびれがより強くなることが多いそうです。

 

施術後、肩関節の可動域も改善して患者様も喜んでいただいていたので、今後は本を読むときの姿勢の注意であるとか仕事中の姿勢などを注意することで、肩の動きが悪くならないように維持して神経の回復を待つ必要があると思います。

その後1週間後に来店していただいたときには肩の動きは悪くなっていない状態でした。

本を読むときのしびれもあまり気にならないとのことだったので回復傾向にあると思います。

今後も経過を見ながら施術を行いたいと思います。

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