症例報告:20年以上続く首・肩こり・頭痛
2022.02.24
50代女性
【症状】
20年以上前から肩こりや首こり、ひどいときには頭痛も感じる。
仕事の時もひどく感じるし、休みの日でも特に楽に感じるわけではない。
病院などに行っても以上なしといわれる。
【施術】
この方の症状を正確に把握するために肩関節の可動域検査を行った。
ひどい肩こりを感じているにも関わらず、肩関節の可動域は平均よりもむしろ良く動いている。
しかし、首の動作が著しく悪い。
上を向く事が困難で、左右を向くのも平均の半分程度の可動域しかない。
これは「肩こりがひどい」ではなく「首こりがひどすぎて肩や背中まで影響している」という状態。
首の可動域を改善させる施術を行った。
施術後は首の可動域も平均程度まで動くようになっている。
本人も「とても軽くなった」「楽になった」と喜んでいただけた。
顎を引いて下を向くと胸鎖乳突筋にストレスがかかる
首後ろ側の筋肉。首から背中の方まで影響がある。
【コメント】
まずこの方は首がとても悪い状態です。
なぜここまで首に疲労が蓄積してしまうのか。それには様々な要因がありますが、
- 顎を引いて下を向く動作が多すぎる。
- デスクワークの時にキーボードが遠すぎる。
- うなずきの回数が多すぎる。
1はスマホを使うときに顎を引いて下を向く時間が長い(10分以上)ので負担が大きいことや、ペットの猫が膝の上に乗ってくつろいでいるときなどに下を向き続けている。
2はキーボードが遠いとそれだけ前傾姿勢になり頭部が身体よりも前に出ることで首の負担が増える。キーボードと身体の間のスペースに紙の資料やメモ等を置いているためキーボードが遠すぎる。(キーボード操作の時は肘が90度になっていることがベスト)
3はこの方はとてもまじめな性格で人の話を聞くときにしっかり話を聞こうという意識が働いて、過剰に相槌やうなづき行動をしてしまうので首が疲労します。
1・2は改善しやすいことですが、3に関してはおそらく幼少期からの習慣なのでなかなか変えるのは難しいかもしれません。
しかしひどい症状の原因が分かってよかったと言っていただけました。
良くも悪くも習慣づいた事を変えるのは難しいですが、変えることは可能です。今後も定期的にメンテナンスしながら経過を観察していきたいと思います。