症例報告:腰椎椎間板ヘルニアと診断された足の痛み
2022.02.17
30代男性
【症状】
2年ほど前から何度も症状を繰り返している。
左のお尻からふとももにかけて強い痛みがあり、立っているときや歩いているときは比較的症状は軽度。
あぐらで座っているときが最も痛みが強い。
1カ月前に整形外科にて腰椎椎間板ヘルニアとの診断を受ける。(MRI検査)
医師の治療は痛み止めの薬を処方。毎日薬を服用しているが改善の兆候はない。
症状がひどいときは足先までしびれる。
【施術】
まず、腰椎のヘルニアがある事はMRI検査の結果から間違いないと思うが、この足の痛みは本当にヘルニアによって引き起こされた症状なのか疑問に感じる。
その理由は、立っているときや歩いているときには痛みを感じていないこと。本当にヘルニアによる強い症状であればたったいるときのほうが腰椎に体重や歩行の衝撃が加わるのでより痛みがあるはず。
この方は座っているとき、特にあぐらで座っている状態が一番症状が強いので、あぐらで股関節ががに股になりそこに体重がかかってい状態で症状が出ているとしたら、股関節に問題がある。
股関節の周囲の筋肉が過剰に緊張しており、動きが硬すぎる。
特に臀部の筋肉へ重点的にアプローチすることで少しずつ可動域が改善。
施術後は痛みが軽減。
※画像は梨状筋と坐骨神経の位置関係をしめしたもの
【コメント】
この方は重度の「梨状筋症候群」だと考えられます。
お尻の筋肉の一部、梨状筋が過剰に凝り固まることで、坐骨神経を圧迫し痛みやしびれが出ている状態です。腰椎ヘルニアの時と症状はとても似ていますが、施術アプローチは違います。
そしてこの方のお仕事、日常生活の癖、いつもの姿勢などの積み重ねで症状がひどくなっている可能性が高いので、気を付けるべき動作や姿勢についてもアドバイスしました。
まだ治療の途中段階ですが、今後症状がなくなる可能性は大いにあると思います。