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症例報告:膝の痛み(50代・女性・市民ランナー)

2020.03.08

 

50代女性

 

【症状】

左膝の内側に痛みがあり、通常の歩行でも痛みがあり、しゃがみ姿勢から立つときやランニングの際により強く痛みを感じる。

膝が腫れていて膝を伸ばすのも痛い。

整形外科でのレントゲン検査・MRI検査での診断では、加齢により膝軟骨がすり減っており痛みが出ているとのことで、痛み止めの薬と湿布の処方で特に治療はなかったとのことです。

【施術】

今回のケースでは膝関節の伸展(膝を伸ばす)制限が出ているのでまず膝関節の屈曲(膝を曲げる)にかかわる筋肉の状態を確認します。

縫工筋・半腱様筋・半膜様筋・薄筋これらの筋肉の一部もしくはすべての筋肉に問題があり膝の内側に炎症が出ている可能性が高い(鷲足炎)と考えたので一つずつ筋肉の可動域検査や触診にてチェックしたところ残念ながら4つの筋肉ともに状態が悪くなっていることが判明しました。

まずはそれぞれの筋肉の緊張レベルを下げることを第一優先に考え治療しました。

次に股関節の可動域にも制限が出ているので股関節の可動域改善の治療を行いました。(これが根本的原因の可能性大)

そして、日常生活の中で縫工筋・半腱様筋・半膜様筋・薄筋に極力負担をかけないように立ち上がる時の体の使い方や階段の上り下りの時の注意点、3週間のランニング中止を指示しました。

↑縫工筋

↑半腱様筋

↑薄筋

↑丸で囲った部分が鵞足部

 

【コメント】

今回のケースでは炎症状態がとても強いので実際に痛みがなくなるまでには時間がかかりますが、確実に治ります。

整形外科の診断では軟骨がすり減っているのが原因と診断され、ご本人もそう信じ込んでいてもう治らないと諦めかけている状態でしたが、レントゲン検査で見れば年齢から考えて多少の軟骨の減少はあると思いますが、だからと言ってそれがすべての原因と決めつけるのはナンセンスだと思います。

痛みのでかたや、痛みの箇所、痛みのない動作など複合的に考えて原因を考えていく必要があると思います。

6週間で6回の治療を行い、現在は痛みがなくランニングも再開できている。

 

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