症例報告:原因不明と言われたひどい立ち眩み
2023.06.29
20代前半 女性(大学生)
【症状】
5年~6年前から、立ちっぱなしの状態で1時間くらい経つと目の前が真っ暗になって立っていられなくなる。
貧血なのかと思い病院で検査を受けるも、異常なしと言われる。
めまいかと思い耳鼻咽喉科で検査を受けるも異常なしと言われる。
病院では原因は分からないと言われた。
肩こりや首こりは中学生のころからつらかった。
【施術】
目の前が真っ暗になり立っていられなくなると言うことは、何らかの原因で脳の血流量が低下している事が考えられる。
起立性低血圧(立ち眩み)の症状に似ているが、本来は立ち上がった瞬間に症状が発生するはずである。
起立性低血圧が起こる主な原因は、自立神経の乱れ・過度な疲労・栄養失調などが考えられるが、今回はヒアリングしてみるとどれも当てはまらない。
立ちっぱなしの状態が1時間続くと症状が現れるということは、立ちっぱなしでいると徐々に脳への血流量が低下しているのではないかと考えた。
立位の姿勢を観察してみると、明らかに首に負担のかかりやすい姿勢になっていた。
触診してみると首の状態もかなり悪いことが分かった。(重度のストレートネック)
今回は首及び背骨の動きを調整して、正しい立ち方を指導した。
今後立ちっぱなしの状況があったときにどうか経過を観察していく。
青色の部分で頸動脈の圧迫が起こる可能性がある。
【コメント】
この患者さんは、立ち眩みがひどい事を理由に飲食のアルバイトも続けられないなど長年悩んでいたそうです。
立ちっぱなしでいることによ首の筋肉の緊張が高まることにより、頭部に血液を送る頸動脈が圧迫されているのではないかと考えました。
立ち方も反り腰で頭が前に出る姿勢になっていたので立ち方のコツを伝えました。
教えるとすぐできたので、今後もコツを忘れないように練習してほしいと思います。
症状の原因が分からないと言われてしまうと、今後この症状が一生続くのでは?と不安になってしまう方も多いと思います。
僕はまずはその不安を解消できる施術者でありたいと思いました。