症例報告:出産後にひどくなる肩こりや腰痛
2022.12.23
20代後半女性
【症状】
第一子出産後1カ月半、授乳中、オムツ交換、だっこ中に肩の辛さや腰の痛みがだんだんとひどくなっている。
今まで、甥っ子や姪っ子など赤ちゃんのお世話などの経験は無い。
育児がこれからも続くことに不安を感じている。
【施術】
症状の状態をヒアリングしてみると特に授乳中の首~肩の痛みがひどい状態だった。
肩関節の可動域検査を行うと肩甲骨の可動域減少がみられ、首周辺の筋肉の緊張がかなり強い状態であった。
腰に関してはまだそこまで状態は悪くなっていない状況ではあるが、股関節周辺の緊張が強くなっていた。
肩甲骨周辺の筋肉(肩甲下筋・小円筋・菱形筋・大胸筋・前鋸筋など)にアプローチ。
首周辺の筋肉(胸鎖乳突筋・斜角筋・頚板状筋など)にアプローチ。
上部胸椎(T4・T5)の可動域減少がみられたので矯正。
下部頸椎(C5)の可動域減少がみられたので矯正。
施術後肩の可動域の改善。
首がとても軽くなったと感想を言っていただいた。
【コメント】
この患者さんは、新米お母さんにとても多い症状でした。
授乳やだっこなどでとても疲労している状況です。
まずは身体の状態をリセットする事が先決ですが、これからも育児は続きます。
治療後に
どうやって授乳しているか?
どうやってだっこしているか?
どうやってオムツ交換をしているか?
普段やっているように実演してもらいました。
かなり間違ったやり方で育児を行っている事が分かったので、疲れない正しいやり方をお伝えしました。
正しいやり方で育児を行えば疲労や負担は1/10くらいにはなるのではないかと思います。
解剖学と運動学の知識から疲れない身体の使い方は導き出せます。
この患者さんには今後育児をできるだけ楽しく幸せな時間だと感じてもらいたいです。